大分 博愛 理事長挨拶 発達障害 認知症 精神科

〒870-0868 大分市野田1111番地
TEL.097-586-0888 (代表) FAX.097-586-0889

医療法人謙誠会理事長当法人の歴史は1986(昭和61)年、由布・鶴見・高崎の三山を一望する緑豊かな大分市野田の大地に博愛診療所を開院に始まります。私の父釘宮謙司は1958(昭和33)年、社会福祉法人博愛会を設立、「知的障害を持つ人たちが社会の中で暮らしていく方法」を、福祉の分野で懸命に模索してまいりました。そんな環境で育った私は、知的障害者を医療の分野で支援できないものかと考え、医師になり精神神経医学を学び、「知的障害」「てんかん」の診断と治療に携わりました。






博愛診療所

博愛診療所における認知症の在宅支援

博愛診療所を開院後の1988(昭和63)年、地域精神科医療の要は「在宅医療」であると考え、精神科及び認知症デイ・ケアを県下に先駆けて開設しました。認知症の方々に対しては、家族の介護負担の軽減と病状の改善を目的に、短期の入院と重度認知症デイ・ケアを組み合わせた認知症に対する在宅医療支援システムの確立に努力しました。私たちは「住み慣れたご自宅のベッドを人生の最後まで守る」をコンセプトに昼間は病状への治療とリハビリを支援し夜は自宅のベッドで寝ることを支援しています。この「自宅のベッドを守る」ため、2012(平成24)年4月老人保健施設「狐兎如庵(ことことあん)を設置し、入所施設を「終の棲家(ついのすみか)」とせず、あくまでも自宅のベッドを守るための支援施設、ショートステイやクライシスハウス(緊急時の避難場所)としてご利用頂いています。また、心身に障害を持つ成人の方々に対しては精神科デイ・ケアを行い、在宅での自立と社会参加への働きかけを行っています。

博愛病院

博愛病院における発達障害に対する
           医療と福祉のハイブリッド支援

2003(平成15)年、博愛病院を開院し発達障害及び知的障害に対する早期診断と一貫した在宅医療福祉支援システムを実現するため、博愛こども成育医療センターを開設し児童精神科医療の充実に努力しています。 成育医療とは生まれた子どもが次世代を産み育てるまでのライフステージの全てを支援する医療で早期診断と継続した支援に努めています。
博愛こども成育医療センターには当法人が考案した「遊び込み療法」による「自由と構造化」を組み合わせた切れ目のない発達支援を実現するため2才から6才の未就学児に対しては児童発達支援センター「あそびのお城」を、就学期の児童に対しては放課後等デイ・サービス「たくみのお城」を設置、就学後は精神科デイ・ケアと就労継続支援施設ゲニー工房や生活介護を組み合わせ2歳から成人までの連続した医療と福祉のハイブリッド支援を実施しています。


発達障害に対する私たちの考え
発達障害には自閉症、アスペルガー障害、AD/HD、LDの4つのタイプがあり、それらは互いに併存するものと考えています。また、発達障害の4つのタイプは、それぞれ知的障害を伴わないいわゆる「高機能タイプ」と知的障害を伴う「知的障害併存タイプ」が存在すると考えています。私たちは発達障害は生来の特性であり障害とは考えていません。そして、その才能を発見し、分析し、伸ばし、特性への無理解と不適切な成育環境と不本意な体験が招く「発達障害の二次障害」つまり不登校、ひきこもり、被虐待、自信の喪失、対人コミュニケーション障害、愛着の障害といった負のマーチを防ぎ、彼等を真の「天才」「秀才」「冒険家」に育てる努力をしています。 ところで発達障害の二次障害については、アスペルガー障害とAD/HDの特性を併存する方の中に、人からの叱責や迂闊な言葉かけ、暴力等を長い間受け続けるうちに、“人が信じられない、人が怖い、人とうまく行かない”と人への不信と自信喪失から被害・関係念慮を持ち始め社会参加を嫌い人との関わりを拒み一人になる方をよく経験します。 エルンスト・クレッチメルは著書「敏感関係妄想」の中で「長期にわたる人との関わりの中で過度に敏感で慢性的な関係妄想の寛解増悪を繰り返したが精神療法で治癒しうる病態で、性格素質は無力性素質と強力性素質の混入で両素質の極端な対立性が病像の成立に関与しているがその経過からは精神崩壊や人格の変化の跡すら見えない」と述べていますが、その素質を詳細に読み解くと私たちの診るアスペルガー障害の「完璧主義」とAD/HDの「自尊心」の特性そのものであり、両者の「混入」の文言は「併存」と捉えることが出来ます。 エルンスト・クレッチメルの言う敏感関係妄想は紛れもなく発達障害の二次障害であり100年以上も前からその存在が確認されており精神療法という人と人との優しい関わりで治癒しうるものと考えるのです。 人生の早期に的確な診断と特性の把握を行い配慮ある環境で良好な体験を重ねれば二次障害には至らず才能は開花するものと考えています。


私たちが目指すもの

私たちは、2歳から100歳まで、あたたかく質の高い「在宅支援」と「社会参加への支援」を確立することを基本理念に、「発達障害」「認知症」「てんかん」「知的障害」等様々な課題を抱える方々の安心と幸せを実現するため、自己研鑽し、信頼される精神保健福祉医療の実現にたゆまぬ努力を今後とも続けて参ります。

医療法人 謙誠会 理事長 釘宮誠司


私たちの支援の実際をご紹介します

発達障害支援プログラムライフステージに応じた支援の紹介博愛の認知症デイケア

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